もっと物件を買い増して不動産投資を拡大したい。成功する不動産投資家と失敗する不動産投資家って何が違うんだろう?
そんな疑問について解説します。
✓記事のお品書き
■経歴
わたしは一棟もの不動産投資専門の売買仲介業で10年間「売却ばっかり」やっています。そのため、うまく資産規模を拡大している不動産投資家と、ジリ貧になっていく不動産投資家を毎日目の前で見ています。
ふだん不動産取引をしていると、大きく2パターンの人がいると気がつきます。
「いい人」と「ヤな人」です。
この記事を読むことで、そんな対照的な不動産投資家が「どのような末路」を迎えるのか分かります。
※この記事は「1棟目の物件を買ったばかりの不動産投資家」に向けて書いた記事なので、もうすでに何棟も所有している不動産投資家さんが読んでも「すでに心得ているよ」と感じる内容です。
それでは解説いってみましょう。
■不動産投資は「投資+事業」の
ハイブリッド
まず前提として、世間では不動産投資と呼ばれるので「投資」の概念をもっている人が多いと感じますが、不動産投資は「投資+賃貸事業」のハイブリッドであり、この両輪がうまく回ってこそうまくいきます。
①投資の側面→ キャピタルゲイン(売却益)
②賃貸事業の側面→ インカムゲイン(家賃収入)
「投資と事業」両方の知識とスキル、コミュニケーション能力が必要です。
✓不動産投資の失敗事例
①投資面の失敗
入居者や管理会社に気を使いすぎて、過剰な修繕リフォームや手数料などにお金をかけすぎてしまう。家賃収入だけでは資金が回らず、物件の保有継続が難しくなることで「キャピタルゲインが膨らむ前に売却するしかなくなる」
②賃貸事業面の失敗
「コスト削減」や「高く売りたい」という想いが強すぎて入居者や管理会社とのコミュニケーションがおろそかになる。よって管理状況が悪化し空室が増える。想定していた家賃収入が入ってこない。毎月手出しでローン返済をすることになる。
うまくいっている不動産投資家は「投資」と「賃貸事業」2つの要素をしっかり理解しています。
■貧困な大家さん
ジリ貧になっていく不動産投資家は、大体「ヤな人」です。
こんな人↓
■自分の利益が最優先
■ナゾに見下してくる
ある時、入居者から漏水の連絡があり、管理会社が修繕見積もりをとってオーナーに提案すると「高い」の一言で複数社の見積もりを何度かあげさせていたオーナーさんがいました。勝手に相見積もり(工事スピードやクオリティはまったく加味していない)まで取り、その最安値の見積書よりさらに安くやらせようと強要してくる暴れん坊です。口癖は「これでやらせて」
そんなオーナーだったので、管理部からは「ヤな人」として嫌われていました。
こうなると
女性の「生理的に無理」と同じ無双状態です💔
管理部からは「あいつ」呼ばわりされ、連絡があっても「あとでいいや」になり、「それより●●さん(別オーナー)の物件早く満室にしてあげないとね」と眼中から消え失せます。
優先順位はいつも最下位なので、すべての対応が遅れる → 常に入居者からクレーム → 空室期間が増えるという流れになります。この負のスパイラルは止まらず、貧困大家へまっしぐらです。
そんなある日、このオーナーさんから、いつになっても入居がつかないなどの理由から「管理会社変えるからな!」とお叱りの電話がありました。管理担当者は「わたしの力不足で本当にスミマセン」とその場で謝っていましたが、電話を切ってすぐ「管理解約になります、やりました~♪」と喜ばれる始末です。
このようなオーナーさんは物件を売却するときにも当然モメるので、売買営業マンにも毛嫌いされます。もちろん売却価格にもよくない影響を与えます。
■裕福な大家さん
裕福になっていく不動産投資家は、
大体「いい人」です。
こんな人↓
■常に「三方よし」を考えている
■YES・NOの判断が早い
このようなオーナーさんはいつも取引相手を尊重します。
「いつもありがとうございます」が口癖で、管理会社からきた修繕見積書などにも「迅速に見積書ありがとうございます」などの労いの言葉が一言添えられています。
何でもハイハイ言っている訳ではなく、相場価格を踏まえたうえで取引相手の取り分を考慮しながらスピーディに判断をしてくれます。
不動産業者からの提案に対して9割YES、あまりにも相場価格からかけ離れたものや、話のスジが通っていないものにのみNO(正確には質問が返ってくる)が出てくるイメージです。
このようなオーナーさんは正のスパイラルが生まれます。
管理会社では「●●さんの物件早く満室にしてあげたいよね」と話し合い、修繕発生時には「この見積書高いから、いくつか相見積もりとってみようぜ」など、はじめから最善の提案が届きます。
「優先的に入居付け」などをやってもらえるようになるので、常に満室 → 家賃収入が積みあがる → 物件の修繕や手入れができる → 管理良好という流れになります。
このようなオーナーさんの所有する物件は、自然と「いい入居者」が集まってきます。クレームや家賃滞納などもほとんどありません。
物件を売却するときにも売買仲介営業マンや買主の立場、利益まで考えてくれるので取引がとてもスムーズです。
私のような売却営業マンも「できるだけ高く売ってあげたい」となるので、しっかり売却益を残すことができます。
■まとめ:成功のカギは「三方よし」
投資の先にも、事業の先にも、必ず「取引相手」がいます。
つまりは「人」であり、相手の立場や利益を考慮した提案であれば、どんな交渉でも大抵スムーズに進むものです。
私が日々、売買仲介営業マンとして裕福になっていく不動産投資家とジリ貧になっていく不動産投資家を目の前にして感じることは、うまくいっている不動産投資家は売り手よし、買い手よし、世間よしの「三方よし」を考えているということです。
ぶっちゃけ、三方よしを心得ている人はどの分野でもうまくいっています。
私も売買仲介業でありながら一棟アパートを所有する不動産投資家としても「三方よし」を軸にしたコミュニケーションを心がけています。そのおかげで弱肉強食の不動産業界で10年生き延びることができました。
類は友を呼びます。普段から「三方よし」の考え方で人と付き合うことで、自分の周りにも「自然といい人」が集まってきます。
明日からとは言わず、今すぐ「三方よし」を実行して「裕福な不動産投資家」になっちゃいましょう。
今回の記事は以上です。
ではでは^^
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